2005年8月 JAMコンベンションへ出展
コンベンション全体では4万8千人入場の新記録樹立!

                                        写真と文: 会長 萩原 徹
 
2000年の第1回以来、毎年夏に開催される「国際鉄道模型コンベンション」も遂に6回目を迎
えました。第1回の頃は認知度が低かった上、当日に台風まで来たりして散々で3日間で1万
1千人しか入場者がなく主催者(日本鉄道模型の会)もこぼしてましたが、会場を東京都江東
区有明の通称お台場地区にある国際展示場である東京ビックサイトに変えた第2回以来3万
人の入場者が来るようになり今年は遂に4万8千人の入場者が来場するに至りました。JAM
に関して冷めた人からは「2.3年で終わる」とか「特製品販売以外興味がない」などと言う人も
いらっしゃいましたが、そんな下馬評はなんのそので今年も当会はHOゲージとNゲージのブー
スで出展しました。その総面積は2つあわせて75uという1つのクラブとしては最大面積を持
つクラブとしての出展でした。
 
 今年のHOブースの目玉は従来のレイアウトを複々線にしたことに加えて秘策は宿題ローカ
ルセクションにかなり強力な作品を展示したことにありました。一方NブースはHOに負けぬよう
にと複々線のモジュールを展開しました。ヤードも付いた本格的な手作りでした。

 HOの複々線は10両前後の編成列車が最大6列車が同時運転するという「離れ業」を披露
したお陰で「こっちは電車がジャンジャン走っている」などと来場者から注目を得て例年よりも
かなりの集客を増やすことが出来たのは思わぬ「嬉しい誤算」でした。しかしながら、複々線に
運転に際して配線を大幅に変更したことで運転士の不慣れによる脱線・追突・転覆が頻発した
り、配線の施工ミスの為にハンダごてを持って走り回る事数十回という「悲しい誤算」に疲れた
りと汗と涙の3日間でした。・・・とまぁ私の立場だけをお話しましたが、東京運転クラブのスタッ
フの今年は過去を上回る10名にてこのイベントにあたったお陰で人員的にも十分に余裕をも
ってあたることができました。中には自営業の方が多忙の間を縫って1日中参加してくれたり
旅先から掛け付けてくれたりと毎度の事ながらリーダーの立場からもスタッフには感謝に絶え
ません。来場の方々と一体で楽しめた良い思い出となりました。中でもJAMコンベンションに
出展して何より嬉しいのは自分電車をガンガン走らせる事よりもいろいろな人達が訪れて頂け
ることで、会話しながら交友範囲が広がることでした。主催事務局の加藤浩さん、水野良太郎
さんを始め協賛各社に周辺のクラブブースの代表の方々からも親睦訪問があったことで今年
も大きな「目に見えぬ」収穫もありました。。

HOブースは大賑わいでした。

 今年は出展クラブが増えたこともあり従来よりも奥まった所に位置した当会のブースは、さら
にメイン通路に対して横を向いているというハンデがありました始まってみれば終日に渡りこん
な具合でした。モニターは当会の名物のカメラカーを走らせたりしてましたが、このカメラカーは
プラズマ付近で画像が乱れるという こともあり、主には定点カメラによるローアングルの映像
を写していました。カメラは中央の高架引き込み線の橋桁付近にあります。

   設営も技術だ・芸術だ・体育だ!!

  この状態になるまで3時間掛かりました。   これが自慢の輸送治具です。パワーゲー  
                              トで一気に車(ワンボックス)に収納します。
HOゲージブース   

東京運転クラブは車両数が多いことが特長です。今回は全員で合計約300両32本の列車を
持参しました。 


今年はチェーン柵を外してレイアウトを遠目に置くことにより「寄りかかり見学」を可能にしまし
た。従来この方法は「机が動いてレイアウトの繋がりが緩む」などと言われ避けてましたがやっ
てみれば何も心配はありませんでした。但し飾った写真パネルが指紋だらけになりました。

カメラカー
 当会では今から5年前の第1回以来カメラ搭載の列車を走らせ続けています。今年はR社の
充電機能電池付きのものを走らせました。昨年までのものとカメラ機能は一緒ですがレールか
ら集電するのでメンテナンスが楽でした。最近ではこの方式もありふれてしまい隣のクラブさん
も同じものを走らせてられていました。 当会のカメラカーは「御難」に逢うことが多く過去にはス
クロールばかりして結局画像が出なかったり、レールから画像電波を送るものは製作者が無
理矢理にレールを取り替えてトラブルが起きたりしました。現在のR社のものは市販品だけあ
って故障やトラブルは少ないのですが、プラズマ波と交錯して写らなくなったり、小型で仕方が
ないのですが35万画素を42インチテレビに映すのは限界かそれに近い画質であることなど
が課題です。現在、某所でこの交錯について実験中で次回にはよりよい画像が提供させて頂く
つもりです。   


 内側から2番目のクハ481がカメラ搭載車です。モニターは42インチプラズマテレビです。
車両群
 今回のHOに関しては私を含む5名の方々から合わせて300両近い車両の出展を頂きまし
た。様々な車両のオンパレードに来場のお客様から賞賛の声しきりでした。

待機する車両群は長時間走行に備えて完全整備された車両ばかりです。
オリジナル車両
 正直申ましてレイアウトはオリジナルながらも走っている車両は完成車両に走行強化したも
のが300両のほとんどなのですが、何両かは市販車両を塗り変えてオリジナルバージョンにし
たものがあります。

機関車のオリジナル車両が多いのも今回の特長でDE10に3色3両を出展しました。

こちらは愛知区にいるDD51更新機です。この他に北海道・鷲別の色違いのDD51も2両出
展しました。

 この他に野口氏から自作の車両の多数の運転をして頂きましたが、あまり見とれ過ぎてほと
んど写真を撮ってませんでした。(すみません・・・)ペーパー製の113系やプラモデル改造のE
F15はブラス群に囲まれながらも快調な走りをしました。
 また、ローカルエリアには玉田氏からローカルに相応しい東武のSLや気動車を多数の御持
参を頂きました。





ローカルモジュール区間
 JAMコンベンションの度に当会では会員諸氏製作によるオリジナルモジュー
ルの製作を行っております。今回は当会の展示としては過去の作品を振り切る
レベルの強力な2作の展示に絞ったお陰で最後は雑誌の取材を受けるまでに
至りました。9月21日発売の某誌に掲載予定です。

吉岡 進氏製作「昔住んでいた所」
 吉岡氏本人が幼少時に住んでいた街並みをコンパクトに表現されました。奥の団地に住ま
れていたそうです。製作にあたり本物を実測調査に出掛ることから始まったそうです。アパート
も団地も内部まで詳細に表現されており建物の色彩感覚もバッチリ表現されています。これま
での当会での展示の中では群を抜く出来栄えでモジュール見て唸る方が次々と後を絶えない
状況に「公共の場に出す展示物」とはこうあるべきとスタッフ一同も教えられた逸品でした。初
日にはTMS(機芸出版社:鉄道模型趣味)から取材要請があり「にわか撮影会」も行われまし
た。

反対の角度から撮影しました。団地の細部まで作り込まれていることに注目してください。


玉田 拡之作「機関区」
 こちらはTMSの2004年度レイアウトコンペに入賞した作品という正真正銘のお墨付きの強
力展示でした。建物その他は市販のキットを使用しながらもかつて支線や地方私鉄に点在して
いた小機関区の特長をよく捉えておられます。加えて地面の表現や全体の色彩感覚は訪れた
プロも唸らせる程の出来栄えで当会の展示に花を添えました。


Nゲージ部門
 当会のNゲージの展示は2年ぶりとなりました。これは昨年はそれまでにいた会員が会を退
会してしまい展示が出来なかったことによるものです。その後、新たにNゲージをやる会員が
入会したことにより仲間内で結集し合って新たに集合モジュールの製作を立ち上げて見事に
今回の出展に至ったものです。従って当会のNゲージ展示は過去5回のコンベンション出展は
しているものの4作目の出展をするという履歴を持っています。このNゲージレイアウトは25平
方メートルの中に複々線配置という理想配置で長編成車両をガンガン運転出来るという特長
を持っています。また、このレイアウトはDCCにも対応しており、楽しい雰囲気が来場者に受け
て入会希望の御相談も受けました。



引き上げ線には「北斗星」が待機しています。

注目はこの橋というかこの跨ぎなのですが、解消策を検討中です。確かにカーブの橋は難し
い・・。

 今年も暑さと戦いパフォーマンスに燃える日々が終わりました。搬入・準備・会期中・搬出と
全てに渡り人にも物にもこれと言った大きなトラブルも無く全員で4日間を乗り切ることができ
ました。最後は三三七拍子を全員でして成功を喜び合いました。会期中は私どものブースに多
数の方々が訪れて温かいお声を頂いたことに心より感謝しております。また、お声を頂くもメン
テナンスばかりしていて満足なお相手も出来なかったことも合わせてお詫び致します。また、皆
様にこういった機会でお目に掛かることお話の機会がもてることを楽しみにしております。

 
  御来場された方々有難うございました。

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